小樽潮陵地球防衛日記 チカ星人滅殺編

第一章「愚かなる始動」

 

10月X日 ついにこの日がやってきた。小樽港を不法占拠しているチカ星人どもの
野望を阻止するため結成された。小樽潮陵支部地球防衛隊の記念すべき初陣の日が訪れたのである。

隊長「ふっ、ついにこの日がきたか・・・」

隊長である私はメラメラと燃え上がる闘志を胸に秘め、AM6:00に起床した

隊長「見ておれ、チカ星人どもがぁ〜〜〜」

そう叫びながら私は窓を全開にした。

ザーーーーーーーーーーーー

隊「レイーーーーーーーーン(ドモーーーン)こだま

雨である、どう見たって大雨である。

この雨では地球防衛はおろか、学校すら生きたくない危機的状況であり
一瞬”このまま寝ちまおうかなー”などと弱気になってしまった。

だがしかし、雨やみぞれや雪くらいで防衛を取りやめるなどとは
隊長として、いや、人間としてこれほどのハジがあるであろうか・・・いやない(反語)。
それに昨日は仮の職業である学生をサボっていたし、隊員達の苦労を無にしてはならん。
こうして先ほど消えようとしていちゃ私の闘志がまた、メラメラと燃え上がってきたのであった。
防衛兵器の準備をしているとき、私の頭の中に一つの不安が生じてきた。

隊長いくらなんでもこの防衛兵器をもってラッシュ時のバスに乗るということはかなりの勇気が必要だ・・・
    ハッ、いかんいかん私は小樽を救う防衛隊だ。これは小樽市民のあこがれであり名誉であるのだ。
    しかし、チカ星人供のスパイがバスに乗り込んでいる可能性がある・・・。
    やはりここはいつもより早い時間に家を出発し、防衛に備えねばなるまい・・・

そういうことで早く行くことにした・・・しかし、問題はSAL隊員である。
彼はいつも通りAM8:00前後にくるに違いない・・・どうすれば・・・
結局悩んでいる間に8時近くになってしまった。そこで母上様にSAL隊員には
先にいってることを伝えてもらうことにし、私は家をあとにした。
(余談だが、SAL隊員は私の出発3分後に来たらしい)

こうしてバスに乗ったが、バリバリのラッシュ時であった(最悪)。
私は少しでもチカ星人供のスパイから兵器を隠すべく、防衛兵器をスキー袋でカモフラージュしていたが、
かえって目立ってしまい、自分に腹が立ってきた。

数十分後、無事学校に到着した私は、学校が終わるまでは仮の職業である学生でいることにした。

―――昼休み

隊長「よし、さっそく隊員達と今日の作戦会議だ」

私はウキウキ気分で仲間のいるA組会議室へと進んだ。その途中でふと窓から外をみると

ザーーーーーーーーーーーー

やはり雨である。なんかもう地球防衛の使命なんぞほったらかして弁当食って家帰って寝たくなってきた。

隊長「みんな〜今日どうしよ〜か〜〜〜?」

私は会議室の隊員達に向かっていった。

さいのぶ「ああっ? んだとコラ」

隊長「は、はうあっ」

さいのぶ隊員の怒りが炸裂した。

さいのぶ「てめえ昨日部活サボっといて何いってんだ、メチャつらかったんだぞ
      オレ今日泊まるって家に言ってきたんだから、もう後にはひけねえんだよぉ!!」

さいのぶ隊員はもはや雨だろうが何だろうが絶対行くぞな根性を持ち、
もはや私の隊長としての権力などミカヅキモの葉緑体ほどに小さくなっていた。

隊長な、なんということだ。これからともに力を合わせチカ星人を滅殺しなければ
        ならんというのに、早くも仲間割れとわっ!

隊長「ふふふふ・・・どうやら最終手段決行のときだな・・・・」

さいのぶ「ああっ? 何いってんだこのゲームオタクな釣りバカ日誌があっ」

隊長「ほうら僕の買った同●誌だぞ〜〜」

さいのぶ「わーいありがとお隊長ーーー」

作戦成功。やはりこいつも男よのう。先ほどまでの怒りはその本のおかげで消えていったようだ。

?「隊長、私はたとえ上空で米軍の軍事演習があろうがまわりに暴走族がいようが
  地球防衛をまっとうする覚悟であります」

隊長「に、にせクラーク隊員」

?「そのとおりですぜ隊長。男なら雨ぐれえ何ともねえぜ」

隊長「く、くりパラ隊員・・・みんな、みんなそこまで小樽の平和おおっ」

さいのぶ「あたりまえだ」

にせクラーク「死ぬときは一緒ですよ」

くりパラ「ロシア人だろーが、暴走族だろーがかんけーねーぜ」

隊長「お、おまえらーーーーー(男泣き)」

私は嬉し涙を流しながら皆のもとへと走った。そこには小樽をチカ星人から守るという
スローガンをもとに集まった男たちの熱き友情がゴッドフィンガーをかましていた。

「あめふってるからやめよお〜〜ぜえ〜〜」

隊長+隊員「はうあっ!!」

・・・・・友情ヒートエンド・・・・

?「ほら外見てみろよォーー雨だぜあ・め。こんな日に海いくなんざ、ただのアホだけだずぇ〜〜」

赤頭隊員は私たちの先ほどまでの意気込みを完全にぶち壊した。

隊長「う、うるすぇー、我々の真の目的は小樽を救うことにあるのだぞ!!

赤頭「しらねぇぇーーーー」

隊長「くらえっっ赤頭あっっ!! グォッドォォーーフィングワァァ〜〜」

SAL「チィーーーーーーース、たあいちょおおう」

隊長「ドッヒャアアアアアアア〜〜〜〜」

私はあまりにおどろき、ゴッドフィンガーも消えてしまった。

隊長「S,S,S,SAL隊員」

そう、そこには朝、私に置いてけぼりを食らったSAL隊員が立っていた。

SAL「今日隊長が家を出てから3分後に家についたんだにょーーーん
   急いで隊長おいかけたらバス停からさっさとバスにのっちゃて
   おいつけなかったパラボラアンテナーーーーーー」

隊長「ああ、スマンスマン・・・私も色々考えた結果なんだよ」

私は言える限りの言い訳をした。

SAL「でも僕今日じくだから地球防衛には出られないんだにょーーーーん」

隊長、さいのぶ
くりパラ、にせクラ「うっだら〜〜〜〜〜〜」

SAL「あどばんちゅ〜〜〜〜う」

私はとびっきりのとび蹴りを入れようとしたが、さいのぶ隊員の方が10倍近くキレていた。

さいのぶ「てめえ、おたるのへーわをきさまのがくりょくこーじょーのために
      捨てる気でいやがったのくわぁああああ〜〜〜〜」

隊長「じくだとお〜〜きさまあっ! 鼻の穴にスタンガン入れたろかあ〜?」

SAL「しらねえしらねえしらねえよおおおおお〜〜〜〜〜」

私とさいのぶ隊員+αによるSAL隊員を殴る蹴るなどの防衛隊式焼きいれコンボが発動していたが、
SAL隊員は思いのほかしぶとく抵抗し、首をたてには振らなかった。

SAL「・・・じゃ、あ・・・9時ごろ・・か・ら・・・参上しや・・・す・・・」

隊長「うむ、その心がけが大事なのだ」

さいのぶ「絶対来いよタコ」

赤頭「マジでいくのかよぉ〜〜〜〜」

隊長「きさまっ、この後に及んでまだそんなことおぉぉ〜」

こうしているうちに昼休みの時間も残りわずかとなっていた。

隊長「ちっくしょう、もう時間がねえ〜〜〜〜〜」

結局、軍法会議は放課後へと延期された。




6時間目の政治経済の時間、私は憂鬱であった。
私がこんなところでいつ変わるかしれん政治の話などを聞いている間にも
小樽港はチカ星人供に占拠されてゆくのだ。

そう思うとなんとなく政治経済の教科担任に殺意がわきだし、一瞬マジに
この教師もろとも職員室をプラスティック爆弾でぶっとばし、小樽市民へ
決意の塊を見せ付けてやろうかなどと考えた。

隊長「はっ、いかんいかん。これではただのテロリストだ」

そのとき、ふと窓の外を見てみた・・・・すると

隊長「は、はれてやがる!!」

そう、そこには雲の切れ間から光の矢が山々に突き刺さっていた。
ホームルーム終了後、私はA組会議室へと走った。

隊長「みんなあ〜〜作戦開始レデーゴーだあ〜〜〜」

隊員「イエースラブラブてんきょ〜け〜〜〜〜ん」

多少Gガンダムが入っていたが気にせず、隊員達はやる気マンマン状態だった。

赤頭「どこでやんだよ」

隊長「臨海公園海上基地だ!!」

赤頭「へっ、俺も後から参上するぜ」

隊長「赤、赤、あか、赤頭隊員ーーーーーー」

私は恥ずかしかった。先ほどまで赤頭隊員をチカ星人のスパイではいかなどと
疑っていた自分が恥ずかしかった。そう、彼もまた小樽を救う防衛隊員の一員なのだ。

隊長「必ずきてくれ」

赤頭「まかせとけ」






隊長「では、私とにせクラーク隊員は海中機雷を買ってから現地に向かう。
   さいのぶ、くりパラ両隊員は先に敵の様子でも探ってくれたまえ」

さいのぶ、くりパラ「ラージャァーー」

私とにせクラーク隊員は海中機雷を買うために先を急ごうとした
・・・だが、いくら防衛隊員とはいえども腹が減ってはただの人間。
よってコンビニに軽く何か買うことにした。

隊長「う〜む、何を買おうかなあ」

私がウジウジと悩んでいると、隊員が”ソーセージなんてなかなかいいぞ”などと
アドバイスしてくれたが、私は20本入りのチョコレート棒とポカリとおむすびを購入した。

隊長「さあ、急ぐか」

にせクラーク「おう」

私たちはすがすがしくコンビニを出ようとした・・・・・だが、

隊長「はうあっっっっ」

なんと、先ほどまでやんでいたはずの雨が小ぶりではあるが降りだし初めていたのだった。

隊長(「な、なんということだ・・・・・コ・・・コンビニから出たくねえーーー」)

私はこのとき”このまま防衛なんぞ無視こいて帰って一人でポカリでも飲もーかなー”
などという気持ちでいっぱいになり、なんだか重い荷物を背負っている自分が情けなくなってきた。
だが、そんな私の気持ちとはうらはらに、にせクラーク隊員は”雨なんぞ見えねえ”と
言わんばかりに先に歩いていた。

隊長(にせクラーク隊員!!)

私はたかが雨くらいで防衛を取りやめようとした自分に嫌悪感が沸いてきた。
それに、私たちが帰ってしまったら、先に現地で待っている二人の隊員に
申し訳がたたない・・・・。なぜかにせクラーク隊員が光って見える。

隊長「にせクラーク隊員。雨降ってるけどがんばろう」

にせクラーク「あっ、ほんとだ。雨降ってる」

隊長(気づかんかっただけくわああぁぁ〜〜)

先のにせクラーク隊員を取り巻く光は目の前から消えうせてしまった。

この後、雨の中兵器工場へ行き、海中機雷を手にした私たちは臨海公園海上基地へと
たどりついた。そこには手をふるさいのぶ、くりパラ隊員が待っていた・・・・。


こうして我ら、小樽潮陵地球防衛隊の「チカ星人滅殺プロジェクト」が開始されたのであった。

第一章「愚かなる始動」  完

次回、第二章「激闘! 魚星人! そして・・・」

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